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さいたま新都心事業部
リーシング室大隅さん
さいたま新都心事業部
リーシング室新居さん

コクーンシティのテナントリーシング業務を担う「さいたま新都心事業部リーシング室」。今回は、そのリーシング室で働く2人の社員にインタビューを行い、日々の業務内容やテナントリーシングに携わる喜び、さらには仕事を通じて感じるやりがいについて聞きました。 約270店舗ものテナントが集まる大型施設で、彼らはどのように業務を進め、日々どんな工夫を重ねているのでしょうか。
インタビューを通して見えてきたのは、思いやりを持って人と接し、自然な形で助け合うチームの姿です。業務の裏側にある人と人とのつながり、そしてその絆が生み出す職場の一体感を垣間見ることができました。

コンセプト立案から店舗オープンまで一貫して担当する醍醐味

さいたま新都心事業部リーシング室の役割について教えてください。

大隅:大きく分けて3つあります。
1つ目が「リーシング」という名前が示す通り、新規テナントの賃貸業務全般を担います。具体的には、新しい店舗の誘致や契約締結などを行います。
2つ目がコクーンシティにすでに入居している店舗(以下、「既存店」)の契約満了時の再契約協議です。既存店との信頼関係を保ちつつ、双方にとって良好な条件で契約を更新することを目指します。
そして3つ目が、退店協議となります。既存店が無事に退去できるよう、施設全体の戦略や各テナントの事情を考慮しながら、円滑に進める役割を担います。

さらに、これらの主要業務に関連して派生するさまざまな業務も担当します。
例えば、フロア区画におけるテナント誘致のコンセプト決定もその一つです。
各業界に関する知識も身に付けた上で、施設全体の魅力を高めるコンセプトを練る必要があります。コンセプトが決まると、次に誘致したい店舗のアタックリストをつくり、チーム内のメンバーで手分けして各店舗にヒアリングします。この過程で、方針について社内の承認を得る手続きも並行して進めます。
テナントと賃貸料の交渉などを行う条件協議では、双方の合意点を探ることが求められます。これには、交渉スキルや調整力が欠かせません。

新居:目まぐるしく変化するマーケットや、来館されるお客様のニーズに対応するため、コクーンシティでは2021年以降、継続的にリニューアルを推進しています。 例えば、わたしが担当している「キッズ関係」のリニューアルがその好例です。コクーンシティのあるさいたま市は、0歳から14歳の人口転入超過数が国内1位であり、それも2015年から9年続いています。そのため、キッズ関連のニーズを積極的に取り込むべく、複数のキッズアパレルテナントを同時に誘致しました。
この取り組みによって、来館されるお客様に「選ぶ楽しみ」を提供し、買い物体験をより充実させることを目指しました。

コクーンシティは1つの企業が1つのショッピングセンターを管理運営している「単館商業施設」ですが、そのメリットは何でしょう。

大隅:代表的なメリットは、意思決定の速さですね。複数の商業施設を持つ大きなデベロッパーの場合、全体の意思決定と運営部隊が別会社となっていますが、カタクラは1つの会社で意思決定が完結するため、シンプルで素早い判断が可能です。

リーシング室ではどのような業務を担当していますか。

大隅:わたしは主に飲食カテゴリーのリーシングを担当しています。ただしチームの方針として、苦手な分野を作らないよう、チーム内でローテーションを行い、メンバーが様々な業種を経験できるようにしています。

新居:わたしはキッズとレディースのゾーンを担当しています。リニューアル計画を策定する際には、入社年次や役職にかかわらず、担当を中心に意見を発信し、チーム全体で方針や計画を決めています。わたしは今のところリーシング室で最年少ですが、それでも先輩と同様、担当分野を持って業務を進めることができるので、大きなやりがいを感じています。マーケット調査や業界分析、コンセプトに対する課題などの情報収集からはじめ、それらを積み重ねて最終的に店舗のオープンまで携わることができるのがリーシング室ならではの醍醐味と言えます。

チーム内の他のメンバーや他部署と連携して動くこともあるのですか。

新居:はい、あります。テナントとの交渉は基本的に担当者1人が対応しますが、それ以前に、大本となるリニューアル方針や各テナントとの交渉方針などはチームで相談し、決定します。

大隅:リーシング室は、コクーンシティ内の全ての部署と連携して動きます。たとえば、新店舗の出店を進める際には、まず「施設課」と工事や内装について相談します。店舗の出店が決まったあとは「マーケティング課」と出店の告知方法について打ち合わせ、「営業課」とは、オープン前から店舗運営に関する詳細な調整を行います。また、費用関係は「業務室」と調整を行うなど、実に多くの部署と関わります。こうした各部署とのコミュニケーションや連携を通じて、相手の状況や立場の理解に努め、思いやりを持つことの大切さを強く感じます。
それぞれの部署の専門性や視点を尊重しながら、チーム全体として最善の結果を目指すことで、コクーンシティの発展に寄与できると考えています。

チーム全体が同じベクトルで進める職場

リーシング室の雰囲気や普段のコミュニケーションについて教えてください。

新居:キャリアを積んでいる先輩が多いのですが、距離感がとても近いと感じます。毎朝、チーム全員で30分程度のショートミーティングで各々の業務状況を報告するのですが、そこでは困っていることや悩みごと、行き詰まったことなどを気軽に相談できる雰囲気があります。業務以外でも、昼休みに先輩と一緒にランチに行ったり、大きな案件の終了後にチーム全員で打ち上げをしたり、とても雰囲気が良いチームだと感じています。先輩たちは、仕事で何かあった時には必ず手を差し伸べてくれます。ただ「任せる」だけではなく、「みんなで一緒にやっていこう」と同じベクトルで進む感覚が職場にはありますね。

大隅:リーシング室の雰囲気は「明るく楽しい」という印象です。そうは言っても、オンとオフのメリハリはつけています。"オン"の状態でも上司や周囲に話しやすい雰囲気です。

会社の雰囲気で一番良いと思うのは、「人が良い」という部分。特に仕事上でトラブルがあった時に発揮する部署間の強い結束力は「素晴らしい」と感じます。以前在籍していた別の部署でも同じような感覚があったので、これはリーシング室だけでなく会社全体としてそういう雰囲気があるんだろうなと思います。

仕事を行う上で何か印象に残ったエピソードはありますか。

大隅:飲食店のリーシング業務に関わった時の話ですが、出店の内定をいただき、オープンに向けて話を進めていたところ、工事関係の価格交渉に関して調整が難航したことがありました。その際に、施設課や業務室など社内の他部署を巻き込んで工事費の削減について相談したり、店舗の運営面で営業課と相談したりして、社内横断的に結束することでトラブルが解決でき、最終的にオープンすることができました。オープン後は多くのお客様に訪れていただき、チェーン展開しているお店の中でも関東エリアでNo.1の売上になったそうです。帰宅時にお店の前を通るととても賑わっているのを見て、「頑張って良かった」と実感します。

新居:今年の春、自分が担当していた店舗がいくつかオープンしました。自席のある事務所から一歩出るとすぐに営業エリアなので、よく館内を巡回しています。その際に、自分が誘致したキッズアパレル店舗でお客様がご家族で一緒に過ごされている光景を見ることがあります。担当した店舗で、ご家族が楽しい時間を過ごしたり、思い出を作られている光景を見ると、嬉しい気持ちや、やりがいが湧き上がってきます。買い物をするだけならネットでもできる時代ですが、1日ゆっくり過ごしてもらえるような、わざわざそこに来る価値のある、選ばれる施設になるように頑張りたいと思います。

個人の成長が、施設の未来を築く

近い将来の目標を教えてください。

大隅:施設全体の売上目標もありますが、それを達成するために、わたし自身は"飲食業界のプロ"になりたいという目標があります。業界知識とともに、既存店の情報や競合ショッピングセンターの状況をしっかり頭に入れていきたいと思っています。飲食・レストランの場合、アパレルなどに比べて多くの工事関係の知識が必要になります。そうしたことも身につけて「飲食テナントの入替え工事のことならリーシング室の大隅に聞け」と言われる存在になりたいです。「個人の成長が会社の成長に繋がる」と考えているので、会社のために自分自身の成長を止めないように努力していきたいと思います。

新居:ショッピングセンターで働いていると、業界が実に多様であることを実感します。最近では"物を売らない"お店さえ増えています。この職場に異動してまだあまり時間が経っていないので、そういった多くの業界にも視野を広げていきたいと思います。幅広い業界の方とお話をしたり、情報交換をしたりして、新たなコクーンシティを考えるために情報を蓄積していきたいですね。